歯科医院“痛くない”“抜かない”など訴求の注意点

歯科医院のWEB集客では、「検索されるキーワード」を意識した情報発信が欠かせません。しかし、医療は広告規制が非常に厳しい領域。とくに “痛くない”“抜かない”“よく噛める” といった過度な効果の表現は、医療広告ガイドラインで不当表示と判断される可能性があります。

では、規制を守りながら、患者さんに医院の魅力をどのように伝えれば良いのでしょうか?
本記事では、ディー・プラス・エス株式会社が行ってきた医院サポートの知見から、“安全に、かつ効果的に” 魅力を伝えるポイントを解説します。


1. “痛くない歯医者”と書けない理由 ― ガイドラインの基本

医療広告ガイドラインでは、以下のような「優良誤認」につながる表現を禁止しています。

  • “絶対に痛くない” “必ず抜かない” といった断定的表現
  • 医学的根拠を示せない効果・体験談
  • 誇大なビフォーアフターの強調

とはいえ、患者さんの検索行動を見れば、「痛くない歯医者」「抜かない治療」は依然としてよく検索されるキーワード。
使いたいが、安易に使うと違反になる という難しさがあります。


2. ではどう書く? キーワードを“説明に置き換える”という考え方

禁止されているのは「断定や誇張」であって、
患者さんが知りたい情報そのものを説明すること は問題ありません。

▼OKな伝え方(例)

❌:痛くない治療をします
⭕:痛みに配慮するため、電動麻酔器を使用し、表面麻酔で刺激を軽減しています

❌:歯を抜かない治療です
⭕:できる限り歯を残す治療方針を採用し、精密診断のうえ保存の可能性を検討しています

→ ポイントは、
「キーワードを使いながらも、具体的な対策・根拠で説明すること」
検索対策とガイドライン遵守の両立が可能になります。


3. キーワードは“見出し”に入れ、本文で丁寧に補足する

SEOを考えると、患者さんが検索する言葉は“見出し(H2/H3)”へ入れるのが有効です。
ただし見出しは短いので、誤解を与えないように本文で必ず補足します。

▼構成イメージ

H2:痛みの少ない治療への取り組み
本文:使用機器、手法、手順、時間配分など「配慮の根拠」を説明

H2:できる限り歯を残す治療方針
本文:診断方法、保存可能性の判断基準、治療ステップなど

これにより
「検索されやすいキーワードを使う」
「医学的に正しい情報を伝える」
の両立ができます。


4. 違反になりやすい“患者の声”の扱い

患者さんの感想に「痛くなかった」「すぐ噛めるようになった」と書かれている場合、そのまま掲載すると違反の可能性があります。

対応策としては:

  • 事実のみを抜粋し、効果の断定表現を避ける
  • 治療の流れや説明のわかりやすさなど“体験面”にフォーカスする

例:
❌「抜歯しても全然痛くなくて驚きました!」
⭕「治療中の声かけが安心できた」「説明がわかりやすかった」など“体験の質”に寄せる


5. “医院の魅力”は、体験価値や取り組みで伝える

ガイドラインが厳しいからこそ、医院の“特色”を正しく伝えることが大切です。

▼安全に伝えられる“魅力”の例

  • 丁寧なカウンセリングと説明
  • 治療前の診査・検査の充実
  • 専門性や得意分野(資格・経歴はエビデンスがあれば可)
  • 予防に力を入れている取り組み
  • スタッフ教育、院内コミュニケーションの体制
  • 衛生管理や設備のこだわり

患者さんが知りたい情報で、かつガイドラインの範囲内で十分にアピールできます。


6. 結論:キーワードを“使うこと”が問題ではなく、

“どう説明するか”が医療広告の分かれ目

  • “痛くない” → 痛みに配慮するために何をしているか?
  • “抜かない” → できる限り保存するための診断・手法は?
  • “早い”“安全” → 具体的な設備や工程の裏付けは?

つまり、
「魅力」を“根拠のある説明”に変換すること が、ガイドライン遵守になります。

院長先生が院内で取り組んでいる工夫やこだわりは、必ず魅力につながります。
その魅力を“患者さんに伝わる形”に整えるお手伝いができたら幸いです。