― 年次ごとに変わる「働きやすい医院」とは ―

今回は、医院経営やスタッフマネジメントのヒントとして、歯科衛生士さんたちが語る“職場選びの本音”をまとめました。
採用活動を考えるうえで、応募者が何を重視しているのかを知ることはとても重要です。
「どんな医院で働きたいのか」というリアルな声を通じて、求人づくりや職場環境づくりの参考にしていただければと思います。


年次によって変わる「職場選びの基準」

歯科衛生士さんが職場に求める条件は、経験年数やライフステージによって少しずつ変化します。
以下は、それぞれの立場から見た“職場選びのトップ3”です。


🦷 新卒歯科衛生士さんの場合

  • 1位:福利厚生(家賃補助・社会保険など)
  • 2位:業務内容(どんな衛生士業務ができるか)
  • 3位:給与

👉 働き始めの時期は、「安定した環境でしっかり学びたい」という意識が強く、教育体制やサポート制度の有無が重要視されます。
また、実際の職場見学を通じて、現場の雰囲気や院長・スタッフの人柄を確かめる方も多いようです。


🦷 3年目の若手歯科衛生士さんの場合

  • 1位:お休み
  • 2位:通勤時間(理想は30分以内)
  • 3位:給与(25万円以上・歩合ありだと嬉しい)

👉 数年の経験を経て、仕事にも慣れてくると、“働きやすさ”や“プライベートとの両立”を大切にする傾向が高まります。
職場選びでは、勤務体系やシフトの柔軟性、休日の取りやすさが重視されることが多いようです。


🦷 経験6年目以降の歯科衛生士さんの場合

  • 1位:スタッフ・院長の雰囲気
  • 2位:通勤時間
  • 3位:衛生士本来の業務に専念できること

👉 経験を積む中で、「人間関係の良さ」「コミュニケーションの取りやすさ」が何よりも大切にされるようになります。
また、衛生士としての専門性を活かせる業務内容かどうかも、転職を考える際の重要な判断材料となっています。


医院経営のヒント:

採用ターゲットを明確にして“伝わる求人”をつくる

こうした傾向から見えてくるのは、「歯科衛生士は年次ごとに求める環境が異なる」ということです。

対象層重視ポイント求人で伝えるべき内容
新卒層教育体制・福利厚生育成方針、サポート体制、研修制度など
若手層働きやすさ・休暇制度シフト管理、週休体制、残業時間の目安
経験者層人間関係・専門性チーム体制、院長の考え方、担当制やスキル活用の仕組み

求人情報では、すべてを網羅するよりも「自院はどの層に向いているか」を明確にすることが大切です。
それが、ミスマッチの少ない採用や、長く定着するスタッフづくりにつながります。


おわりに

歯科衛生士さんの“本音”を知ることは、単に採用のためだけではなく、医院の働く環境を見直すきっかけにもなります。
院内の雰囲気や教育体制を整えることで、自然と「ここで働きたい」と思ってもらえる医院へ。

ディー・プラス・エス株式会社では、こうした現場の声をもとに、医院ごとの強みを活かした求人・採用サポートを行っています。
ぜひ、貴院の採用活動やチームづくりにお役立てください。