― 採用の成果を左右する“求人メディア選び”の最新事情 ―

近年、歯科衛生士の就職・転職活動のスタイルは大きく変化しています。
かつては学校求人票や求人誌を中心とした「紙媒体」が主流でしたが、いまやスマホを活用したWEB検索やSNS、合同就職説明会、人材紹介サービスなど、多様な手段が併用される時代になりました。

採用活動の成功には、「求職者がどこで情報を得ているのか」を正しく把握することが欠かせません。
今回は、歯科衛生士が利用している主な求人メディアと、それぞれの特徴・傾向をまとめてご紹介します。


学校求人票:信頼性が高く、地元志向の学生が多い

学校経由の求人票は、新卒採用では今も根強いメインルートです。
教職員が内容を確認して掲示するため、学生にとって安心感があり、トラブルが起きた際にも相談しやすいのが特徴です。

一方で、求人範囲が限定的であるため、遠方や広域からの応募は期待しづらい側面もあります。
最近では、学校側がWEBシステムで求人票を公開するケースも増えており、「デジタル+学校ルート」の融合が進んでいます。

採用のポイント

  • 地元就職を希望する学生には特に効果的
  • 学校との関係づくりを早めに始める

求人誌:相場観を伝える“比較ツール”としての価値

求人誌は現在、応募の主流ではなくなりつつありますが、給与や条件の相場を知るツールとして一定の影響力があります。
誌面に掲載できる情報は限られますが、「医院の強みを短い言葉で端的に伝える」センスが問われます。

採用のポイント

  • 院内写真やキャッチコピーで医院の雰囲気を伝える
  • 誌面からWEBやSNSへ誘導する動線を作る

WEB検索サイト:求人件数最多、ただし“比較競争”が激化

Indeedやジョブメドレーなどの求人検索サイトは、現在最も多くの求職者が利用するメディアです。
時間や場所を問わず検索でき、希望条件で絞り込みができる手軽さが強みです。
ただし、数が多いため他医院との差別化が難しく、「写真・文章・条件設定の質」が採用成果を大きく左右します。

採用のポイント

  • 写真・文章・条件設定を最適化して埋もれない工夫を
  • 定期的な求人内容の更新で検索順位アップを狙う

合同就職説明会:医院の“人”を伝えられるリアルな接点

新卒の歯科衛生士学生にとって、合同説明会は就職活動のスタートラインとなる大切な場です。
一日で複数の医院を比較でき、実際に院長やスタッフと話すことで「雰囲気の合う医院」を見つけやすいのが特徴です。

採用のポイント

  • ブースは“話しやすい雰囲気”を重視
  • パンフレットや動画を活用し、短時間で印象を残す

人材紹介会社:効率的だが、紹介側の意図を理解して活用を

人材紹介サービスは、希望条件に合う人材を効率的に紹介してもらえる便利な方法です。
ただし、紹介会社によって得意分野や方針が異なり、紹介件数に偏りが出ることもあります。
また、医院側に紹介料が発生するため、採用コストが上がる点にも注意が必要です。

採用のポイント

  • 「どんな人材を求めているか」を明確に伝える
  • 紹介会社任せにせず、自院での情報発信も併行する

求人メディアは“組み合わせ”が鍵

どの媒体が最も効果的かは、医院の立地・募集時期・ターゲットによって異なります。
重要なのは、複数のメディアを組み合わせて活用することです。

たとえば、

  • 学校求人票で信頼を得て、
  • WEBで詳細情報を掲載し、
  • 説明会で医院の雰囲気を伝える。

このように特徴を理解して戦略的に使い分けることで、応募数・マッチ度の両方を高めることができます。


まとめ:求職者の行動変化に合わせて“発信の形”を変える

いまの歯科衛生士学生・求職者は、「見る → 比べる → 話す」という流れで就職活動を進めています。
医院がどの段階でどうアプローチするかを意識することで、より応募につながる接点を増やすことができます。

「求人票を出しても応募が来ない」
「条件は悪くないのに面接につながらない」

そんなときこそ、“どこで見られていないのか”を分析することが採用改善の第一歩です。


ディー・プラス・エス株式会社では

歯科医院の採用課題に合わせて、

  • 求人原稿の最適化
  • Googleビジネスプロフィールを活用した認知拡大
  • 採用サイト・SNSの改善
    など、媒体を横断したサポートを行っています。

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