生活スタイルを崩さずに働きたい——ある歯科衛生士さんの転職理由とは?
先日、ある歯科衛生士さんにお話を伺う機会がありました。彼女が新しい職場を探す際に最も重視したのは、「自分の生活スタイルを崩さずに働けること」でした。
この衛生士さんは中途採用で現在の歯科医院に就職しました。過去には2つの歯科医院で勤務経験があり、どちらもインプラントやホワイトニングなどの自費治療、保険診療を提供する一般的な歯科医院でした。ただ、「矯正歯科」に関わることができなかったため、さらなるスキルアップを目指して転職を考えるようになったそうです。
「通勤1時間」でも苦じゃない理由
現在、彼女は自宅から電車で片道1時間かけて通勤しています。一般的には長く感じる通勤時間ですが、本人にとってはストレスになっていないそうです。
その理由は、出勤・退勤時間がラッシュと重ならないため。満員電車のストレスがなく、自分のペースで通勤できることが大きいのだとか。
加えて、現在の歯科医院を選んだ決め手は、
- 学びたかった専門性の高い矯正歯科で働けること
- 勤務時間と休日のバランスが良いこと
この2点がそろっていたからこそ、「ここなら長く働けそう」と思えたそうです。
「生活スタイルに合った職場が見つかるのか不安だった」
彼女は転職を考える際、「本当に自分の生活スタイルに合った歯科医院があるのか?」という不安があったと話してくれました。
実際に前の2つの医院は働きやすく、生活とのバランスも取れていたため、転職に踏み切るのも勇気がいったそうです。
ただ今では、矯正歯科という新しい分野に挑戦できる環境に身を置けて、毎日が充実していると、笑顔で話してくれました。勤務歴も2年目に入り、できることが増えた今は「仕事がどんどん楽しくなっている」とのこと。
女性のライフステージと働き方の変化
女性は、結婚・妊娠・出産・育児、そして子どもの成長と、ライフステージによって生活スタイルが大きく変わります。
その変化の中でも、歯科衛生士という専門職を続けたいと考える方は多くいます。しかし、現実には「生活に合った職場」を見つけることがとても難しいという声も少なくありません。
だからこそ、院長先生に知っていただきたいのです。
院長先生へ——求人募集で見落としがちなポイント
求人を出すとき、どうしても「スキル」や「経験年数」などの条件ばかりに目がいってしまいがちですが、実は多くの中途採用の歯科衛生士さんの場合、重視しているのは「働き方」そのものです。
- 自分の生活にフィットする勤務時間
- 通勤ストレスが少ないシフト構成
- スキルアップできる診療内容
- ライフステージを見越した柔軟な体制
こうしたポイントが、選ばれる歯科医院の条件になってきています。
今回ご紹介した衛生士さんのように、「働きやすさ」と「学び」を両立できる環境は、優秀な人材との出会いにつながるヒントになるかもしれません。
まとめ
求人募集は「歯科医院の想い」を伝える場でもあります。ぜひ、働く側の視点にも立って、募集内容や面談の場を工夫してみてください。
ひとりひとりの歯科衛生士さんの働く理由や背景には、深い想いがあります。その声に耳を傾けることが、採用成功への第一歩だと思います。