歯科衛生士の採用が年々難しくなっているのをご存じかと思います。
募集する側の予想をはるかに超えた競争環境が広がっています。

「採用難」の実態を数字で確認

  • 有効求人倍率:23倍以上
     2022年度時点で、全国歯科衛生士の有効求人倍率は 23.3倍に達しています。
     つまり、歯科衛生士1人に対し、約23件の求人が出回っている状況です。
  • 求人数と実就職者数のギャップ
     2022年度には求人件数が約 148,000件に対し、就職は約 6,400名にとどまり、倍率は 23倍以上です。
  • 資格保有者31万人に対し就業者は15万人弱
     歯科衛生士の有資格者数は約31万人ですが、そのうち実際に就業しているのは半数以下
     この“働ける人材”自体が慢性的に不足している点も、採用難に拍車をかけています。

「媒体の使い分け」で戦う採用戦略

このような激戦市場では、「どの媒体をどう使うか」で応募成果は大きく変わってきます。

① ジョブメドレー(歯科衛生士部門)

  • 登録者数が多く、スカウト機能が強力
  • 求職者の閲覧・応募状況も確認可能
  • 採用時の成功報酬が発生します。
  • 若手〜ミドル層の幅広い人材が集まる

➡ 採用情報を細かく調整しながら、反応を見て改善していける点が強みです。

② グッピー(GUPPY)

  • 医療職に特化、経験豊富なミドル世代が多く登録
  • 求人ページのカスタマイズ性が高く、医院独自の魅力を表現しやすい
  • 経験者採用や定着重視型におすすめ
  • 求人掲載はクリック課金型で、求職者が求人詳細を見るたびに費用が発生します。スカウトメールを送るにも費用が発生します。
  • 採用時の成功報酬は発生しません。

③ デンタルワーカー(人材紹介)

  • 非公開求人と専属コンサルの手厚いサポート
  • 全国で約7,000件の求人
  • 面接同行や条件交渉も任せられるため、採用時の負担を軽減

④ ファーストナビ歯科衛生士

  • 求人数は約15,000件
  • コンサルタントが対面でヒアリングし、ミスマッチを防ぐ
  • 「動画で職場がわかる」といったビジュアル訴求にも対応

院長先生へのおすすめポイント

  1. 倍率23倍の激戦なので、媒体併用は必須。
  2. 若手〜経験者層で使い分け(例:ジョブメドレー+グッピー)。
  3. 人材紹介サービスで最終補完(特にすぐ採りたい場合は効果的)。
  4. 求人原稿の更新・改善を継続的に行うことで応募率UP。

数値が示すとおり、歯科衛生士採用はもはや“待ちの姿勢”では戦えない環境です。
院長先生が主体的な媒体選びと情報発信に取り組むことが、応募獲得と定着への第一歩になります。