歯科業界では 歯科衛生士 うつ病 の問題が深刻化しています。
人間関係、患者対応、技術向上へのプレッシャーなど、日々のストレスによって心のバランスを崩してしまう方は少なくありません。
本記事では、うつ病の予兆やリズムの整え方をわかりやすくお伝えします。
実は、歯科業界では
うつ病やメンタル不調を抱える人が多い と言われています。
私自身、これまで多くの歯科衛生士さんと関わる中で、
職場環境や人間関係が原因で心をすり減らし、退職に追い込まれてしまったケースを何度も見てきました。
過去には、パニック障害によって呼吸が苦しくなり、診療中に動けなくなってしまったスタッフがいたこともあります。
こうした現実は、「特別な誰か」だけではありません。
誰にでも起こり得ることです。
■ うつ病に気づけない歯科衛生士が多い理由
「なんとなく知っている」はずのうつ病ですが、
自分がその状態にあることに気づけない人はとても多い んです。
・忙しすぎて感覚が麻痺する
・思考が止まったようになる
・ミスが続くのに原因がわからない
・“迷惑をかけられない” と休まず働いてしまう
歯科業界は慢性的な人手不足のため、
無理が常態化しやすい環境でもあります。
■ うつ病とはどんな状態?
厚生労働省は、うつ病について次のように説明しています。
一日中気分が落ち込み、何をしても楽しめないなどの精神症状に加え、
眠れない・食欲がない・疲れやすいといった身体症状が続き、
日常生活に支障が出ている状態。
これは、
ストレスなどの影響によって脳がうまく働かなくなっている状態 です。
■ うつ病の予兆として現れやすいサイン
・何をしても楽しくない
・外に出ることがしんどい
・人と話したくない
・過食になる
・昼夜逆転
・涙が止まらない
そして、特に「なりやすい」と言われるのがこんな人。
・責任感が強い
・完璧主義
・弱音を吐けない
・相手に合わせすぎる
・頼まれると断れない
これは、歯科衛生士さんに非常に多い傾向です。
■ ハラスメントは「気のせい」ではありません
パワハラやモラハラは、境界がわかりにくいと言われますが、
大切なのは “本人がどう感じているか”。
・つらい
・こわい
・行きたくない
そう感じているなら、それは十分に「問題がある」サインです。
決して、
“甘え” でも “わがまま” でもありません。
誰かがその声を受け止める必要があります。
■ うつ病を防ぐための「リズム」の考え方
心の不調は、突然やってくるものではなく、
少しずつ生活のリズムが崩れるところから始まります。
そのため、まずは自分のリズムを整えることが大切です。
・睡眠
・食事
・休息
・適度な運動
・1日の小さな達成感
・相談できる人の存在
この“生活リズム”が乱れだしたら、
黄色信号だと考えてください。
■ 最後に
歯科衛生士さんは、患者さんの気持ちや状態を敏感に感じ取る職種だからこそ、
心が疲れやすい側面があります。
人間関係のストレス、院長や先輩スタッフからのプレッシャー、
技術向上への要求、患者さんへの共感疲労——
そのすべてを「当たり前」として背負い込み、
限界まで頑張ってしまう人が本当に多いのです。
どうか、
「しんどい」と感じたとき、自分を責めないでください。
そして、
一人で抱え込まないでください。