歯科医院が求人を出す際、「求人代行サービス」を利用する先生方も増えてきました。実際に代行業者に依頼してみると、応募数自体は集まることはあっても、「良い人材」とのご縁に繋がるかというと、それはまた別の話。今回は、歯科求人代行の現場で感じるリアルと、良い人材に繋げるためのポイントについてお伝えします。
応募は来る。でも、なかなか「良い人材」とのご縁に繋がらない理由
「応募が20人以上来たけれど、実際に採用に至ったのはゼロだった」──そんな話は珍しくありません。これは求人票を出すこと自体よりも、「どんな人が応募してくるか」が大きなカギを握っているからです。
特に最近では、「歯科医院求人まるなげ」といった求人代行サービスも登場していますが、業者によってはスカウトを「とりあえず大量に送る」といったスタンスのところもあります。歯科業界を深く知らないため、求職者のニーズや特性を理解せず、的外れなアプローチをしている例も少なくありません。
歯科は専門職。だからこそ業界理解が不可欠
歯科衛生士、助手、受付など、歯科医院で働く人々は医療という専門分野に関わるプロです。業界特有の勤務形態、診療スタイル、求職者が重視するポイント(勤務時間・人間関係・成長環境など)をきちんと理解していなければ、ただ人を集めても意味がありません。
専門性の高い業界だからこそ、「数」より「質」にフォーカスした求人設計が求められます。
良い人材に出会うために──第一に見直すべきは「求人票」
良い人材と出会うために、まず注目していただきたいのが
「求人票の内容」です。
求人票は、応募者にとって歯科医院の“第一印象”そのものになります。ここで曖昧だったり、魅力が伝わらなかったりすると、それだけで応募者の心は離れていきます。また、内容によって応募してくる人の層(人柄・スキル・志向性など)が大きく変わります。
✅ 求人票で意識すべき3つのポイント
- 求める人物像を明確に
– どんな性格の人に来てほしいか、どういう姿勢で仕事に向き合う人を歓迎するのか、明文化することでミスマッチを防げます。 - スキルや経験のハードルを適切に設定
– 条件が高すぎれば応募に繋がりませんし、低すぎればミスマッチが増えます。バランスを取りながら本当に必要な要件を精査しましょう。 - 医院の“空気感”を伝える
– スタッフの雰囲気、働き方、院長の考え方など、写真や言葉でリアルに伝えると、「ここで働いてみたい」と思ってもらいやすくなります。
求人代行サービスは“パートナー選び”がカギ
求人代行サービスを利用する場合も、どこに依頼するかは非常に重要です。また歯科は専門職です。歯科業界特有の事情や、人材市場の変化を的確に捉える必要があります。歯科業界に精通しておらず、ただ大量のスカウトを送るだけの業者では、結局のところ無駄な工数とコストがかかるだけです。
歯科業界に特化し、医院ごとのカラーや希望に寄り添った提案をしてくれる信頼できるパートナーを選ぶことで、はじめて「数ではなく、質」を実現する採用が可能になります。
歯科求人においては、「応募数=成功」ではありません。
医院にとって本当に必要なのは、「長く、安心して一緒に働ける人材」とのご縁です。
そのためには、まず求人票の質を高めること、そして歯科業界に精通した信頼できる代行パートナーを選ぶこと。この2つが、成功する歯科採用の鍵となります。