今、歯科医院経営で問われているのは「自院ならではの価値」
昨今の歯科医院経営において、特に重要性を増しているのが「差別化戦略」です。
“どこでも同じ治療”ではなく、“自院だからこそ選ばれる理由”をつくること。
それが、競争の激しい歯科業界で生き残る鍵となります。
ディー・プラス・エス株式会社では、日々多くの歯科医院様とお話をする中で、
「治療技術が高い先生ほど、情報発信がうまくできていない」
「せっかく良い取り組みをしているのに、地域に伝わっていない」
という現状を感じます。
今回は、そんな“もったいない状況”を解消し、
自院の強みを確実に伝えるための《差別化戦略の考え方と7つのアプローチ》をご紹介します。
■ 歯科医院が差別化を意識すべき理由
コンビニよりも多い歯科医院
厚生労働省のデータによると、2019年時点で全国の歯科医院は約68,500件。
コンビニ(約55,000件)より1万軒以上も多いという事実があります。
都心部では徒歩数分圏内に複数の医院が並ぶことも珍しくなく、
「立地」や「知名度」だけでは選ばれにくい時代になっています。
変化する患者ニーズ
かつて主流だった「削って詰める」治療から、
今は「できるだけ削らない」「予防したい」「自費でも質を重視したい」へ。
ライフスタイルや価値観の多様化により、
患者の求める“歯科医院のあり方”も大きく変化しています。
このような中で選ばれ続けるには、
“他院との違い”を明確にし、それを地域にしっかりと伝えていく戦略が必要です。
■ 歯科医院の差別化を実現する7つのアプローチ
1. 診療圏分析を行い、戦う場所を見極める
まずは「どんな患者がどのくらいいるのか」「競合医院はどんな特徴を持つのか」を把握することから始まります。
診療圏分析を通じて、自院が提供すべき価値を“地域ニーズ”に合わせて明確化します。
2. 得意分野を活かし、特定領域に特化する
“何でもできる歯科医院”よりも、“○○が得意な歯科医院”のほうが印象に残ります。
小児・矯正・審美・訪問など、強みを明確に打ち出すことで、
ターゲット層が明確になり、情報発信も効果的に行えます。
3. ニーズの高い治療に対応する
予防歯科・審美歯科・インプラント・訪問診療など、
患者ニーズの高い治療領域への対応も差別化の鍵。
ただし「地域特性」と「ターゲット層」に合わせて導入を検討することが大切です。
4. 院内環境を“体験価値”として整える
患者が医院を評価するのは治療だけではありません。
清潔感や快適さ、雰囲気など、五感で感じる“安心感”が印象を左右します。
自費メインなら高級感を、ファミリー層中心なら温かみのある空間を――
自院のコンセプトに沿った院内環境づくりを心がけましょう。
5. スタッフ教育で“医院の印象”を磨く
患者満足度を支えているのは、院長先生だけではありません。
受付の笑顔、衛生士の声かけ、アシスタントの丁寧さ――
スタッフ一人ひとりの対応が医院の“印象そのもの”を作ります。
教育への投資は、患者満足と定着率という形で必ず返ってきます。
6. DX(デジタル化)で利便性を高める
オンライン予約、電子問診、診察券アプリなど、
患者の利便性を高めるデジタルツールの導入も差別化の一つです。
デジタル化は業務効率化だけでなく、
「通いやすい」「スマートな医院」という印象づくりにもつながります。
7. ホームページで“自院の価値”を発信する
今や患者は来院前に必ずネットで検索します。
ホームページは「医院の顔」であり、「信頼の入口」です。
診療方針・院内写真・スタッフ紹介など、
“どんな想いで診療しているか”を丁寧に発信することで、
共感を呼び、来院前から信頼を得られます。
さらにブログやSNSを組み合わせることで、継続的なファンづくりが可能になります。
■ 差別化の本質は「ファンを増やすこと」
差別化の目的は、単に“他院と違うことをする”ことではありません。
「地域で信頼され、繰り返し通ってもらえる医院になること」。
つまり、ファンを増やすことが最終目標です。
トレンドを追うだけの施策では、継続的な来院にはつながりません。
地域に根ざし、患者さんの“心の距離”を縮めていく取り組みこそが、
結果的に強いブランド力を生み出します。
■ まとめ:小さな積み重ねが「自院のブランド」をつくる
差別化は一朝一夕では実現しません。
日々の改善・情報発信・スタッフ教育――
その一つひとつの積み重ねが、“自院らしさ”を形づくります。
ディー・プラス・エス株式会社では、
医療広告ガイドラインに準拠した情報発信支援を通じて、
先生方の想いや強みを「伝わる形」に変えるお手伝いをしています。
小さな一歩からでも始めてみませんか。
「先生らしい医院づくり」を、私たちは全力でサポートいたします。