診療予約の“選べる時代”へ
WEB予約を選ぶ患者様が確実に増えています。診療時間内に電話をかけられない方にとって、24時間いつでも自分のタイミングで予約ができるWEBシステムは、とても画期的な予約手段です。一方で、患者様の中には「直接人と話して相談したい」「痛みや緊急性について電話で確認したい」というニーズを持つ方もいらっしゃいます。そこで本記事では、電話予約とWEB予約の“併設”がもたらす利点と注意点をご紹介します。
1. WEB予約が支持される理由
- いつでも予約可能
診療時間内に電話が難しい方でも、自分の空いた時間に予約完了できるため、ストレスなく利用可能。 - 入力が簡単&明確
希望日時がカレンダー形式で見やすく、空き状況も一目で把握できます。 - 確認メールやリマインダーが標準装備
自動通知で患者様の「予約忘れ」も減ります。
2. 電話予約が必要な場面
WEB予約が便利であっても、すべての患者様に合うわけではありません。例えば:
- 症状の緊急性や相談を要する場合
「痛みがある」「初診で不安」など、予約前に説明やアドバイスが欲しい患者様も。 - IT操作が苦手な高齢者
WEB操作に抵抗がある方にとって、電話で直接やり取りできる安心感は重要です。 - 複雑な予約希望
「親子で広めのチェアがよい」「院内託児を希望」など、単なる日時入力では伝わりにくい要望もあります。
3. 併用環境で心掛ける「3つのポイント」
WEBも電話も使いやすくするには、医院側にとって事前準備が不可欠です:
- 急患対応の方針を明記
随時対応可なのか、急患専用受付なのか、WEBにも電話案内にも明記しましょう。 - キャンセル・変更ルールを明示
WEB予約時のキャンセル期限、無断キャンセルの場合の対応など、ルールを明確に。 - 相談が必要なケースの誘導
「ご相談が必要な場合はこちらへお電話を」と、用途ごとの明示的な導線が親切です。
4. 両対応によって生まれるメリット
- 患者満足度の向上
好きな方法で予約できる安心感から医院への信頼につながりやすくなります。 - 無駄な電話応対の削減
WEB予約が増えることで、スタッフが電話対応に追われず本来業務に集中できます。 - 集患力の強化
自由度の高い予約体制は、ホームページやGoogleマップなどオンライン集患にも良い影響を与えます。
5. おすすめ運用フロー
- WEB予約導入:
空き枠が常に最新表示されるシステムを選びましょう。自動リマインダー機能付きだとさらに◎。 - 電話受付体制の整備:
WEBでカバーしきれない“相談系”、高齢者や緊急対応、家族まとめてなどの予約を電話で受け取れる体制に。 - 案内整備:
ホームページや診療所内の掲示板、院内動画で「WEB予約」「電話相談」それぞれのメリットと利用法を丁寧に解説。 - スタッフ研修:
WEB予約のキャンセル処理や電話対応のスクリプトを整備し、スタッフがスムーズに応対できるよう準備。
選ばれる医院になるために
予約の入口を「1つ」ではなく、「複数」用意することで、さまざまな患者様のニーズへ応えられます。
WEB予約で手軽に、電話予約で安心を。
その両立が、予約率の向上と患者満足の両方を実現します。
些細な改善の積み重ねが、「通いやすい」「選ばれる」歯科医院へと近づく大きな一歩です。導入を検討されている先生は、ぜひ今日から実践してみてはいかがでしょうか。