― 週10分でも意味のある共有にするために ―

■ ミーティングが「ない」まま続いてきた医院の現実

ある歯科医院(歯科衛生士3名・歯科助手2名)では、開院以来、一度もミーティングを行ったことがありません。
院長先生は「毎朝の朝礼で伝えているし、スタッフ共有アプリで連絡もできているから問題ない」と話されていました。

しかし現場では、歯科衛生士同士の認識がバラバラになり、患者さん対応や診療準備の細部で食い違いが発生。
それぞれが「こうかな?」という直感で判断して動く場面が増え、結果としてスタッフ間の連携が弱まっていました。

このように「伝達はしているけれど、意見交換ができていない」状態が続くと、医院全体の“チームとしての力”が少しずつ失われていきます。


■ 朝礼やアプリ共有では埋まらない“対話の不足”

院長先生からの一方向的な情報共有は、もちろん大切です。
ただし、“伝える”ことと“意見を交わす”ことは別です。

医療現場は、院長先生ひとりの力で動くものではありません。
歯科衛生士、歯科助手、受付スタッフ――それぞれが現場の最前線で患者さんと向き合い、感じている課題や気づきがあります。
その「現場の声」が拾われる場がないと、改善の芽が育たないのです。

スタッフの人数に関係なく、ミーティングはチームづくりに欠かせません。
少人数であっても、多人数であっても、日々の業務の中で「どう動くか」をすり合わせる時間が必要です。


■ 週10分でも“意味のある共有”はできる

「忙しくて時間が取れない」「話が長くなる」――ミーティングが苦手な医院ほど、まずは短い時間で始めるのがおすすめです。

たとえば、週に1回、10分だけでもOK。
大切なのは時間の長さではなく、「全員が意見を出す」ことです。


■ 安心して意見を出せる場

ミーティングがうまくいかない医院では、「話す=指摘される」という空気が生まれがちです。
これを変えるために、まず意識したいのが「安心して意見を出せる場づくり」。

「うまくいったこと」「助かったこと」を共有する時間を冒頭に設けるだけでも、場の雰囲気は変わります。
安心して意見を出せる空気があることで、課題の話もしやすくなります。


■ “感謝共有タイム”のすすめ

ある医院では、ミーティングの最後に“感謝共有タイム”を設けています。
「〇〇さんが患者さん対応を手伝ってくれて助かりました」「急患対応の連携がスムーズでした」など、感謝を伝える時間です。

たった数分でも、チームの空気が柔らかくなり、自然とコミュニケーションの量が増えていきます。
この「小さな習慣」が、スタッフ同士の信頼関係を育てる第一歩になります。


■ “意見交換できるチーム”が強い医院をつくる

ミーティングの目的は、「報告」でも「反省」でもなく、“チームとして意見を交わし、どう動くかを共有すること”
院長先生だけでなく、スタッフ全員が医院をつくる一員として関われる時間を持つことが、チーム力を底上げします。

忙しい医院こそ、あえて立ち止まり、短時間でも意見を交わす時間をつくる。
その積み重ねが、結果として“強いチーム”を育てていくのです。


■ ディー・プラス・エス株式会社より

私たちは、歯科医院の現場と経営の両面から、スタッフ教育・ミーティング運営・チームビルディングのサポートを行っています。
「意見を交わす文化」を根づかせることで、医院がより穏やかで前向きなチームへと成長するお手伝いをしています。