スタッフは同じ方向を向いていますか?— 個別面談から見えた「チェックシートの落とし穴」と教育体制再構築 —
歯科医院の日々の診療は常に時間に追われがちで、院内の課題は気づかないうちに積み重なっていきます。
ディー・プラス・エス株式会社では 歯科事務長代行として院内ミーティングの取りまとめや教育体制の整備支援 を行っていますが、先日その重要性を改めて実感する出来事がありました。
◆ 個別面談で明らかになった“方向性の不一致”
ある歯科医院様にて、DH(歯科衛生士)3名との個別面談を実施した際のことです。
面談を通す中で、
- 業務の優先順位
- 取り組みの仕方
- 院内における役割意識
- そして「向かう方向」
これらが 3 名それぞれ微妙に異なっていることがわかりました。
同じ職種で同じ医院に属していても、情報共有と方針共有がされていなければ、業務は個々で完結しはじめます。
その結果、教育が進まない・やり方が違う・新人が育たないといった問題に直結します。
そこで院長先生に状況をご報告し、DHミーティングの開催を提案しました。
◆ ミーティングで初めて明らかになった「チェックシートの存在」
ミーティングでは議題ごとに時間を区切り、業務のズレを一つずつ整理していきました。
その中で最も大きな気づきとなったのが、院長先生がまったく把握していなかった 「DHチェックシートの存在」 です。
チェックシートの内容を見ると、
- チェック項目は「教えた」「自分でできる」だけ
- 最終判断は“自己申告”
- 見極め基準がなく、できない業務は先送りされる
- 教育ステップやフォロー体制がない
これでは育成ツールとしては不十分です。
実際、今年入職したスタッフは
「どう使って、どう進めて良いのかわからない」 という状態で止まっていました。
そして先輩DHも現状を把握しておらず、フォローもされていませんでした。
この状況に院長先生は驚き、
「いつのまにチェックシートが作られていたの?」
と目を丸くされていました。
続けて出た言葉が、
「クラブ活動じゃないんだから。」
まさに、現場任せ・自己流で教育が動いてしまうリスクを表した一言でした。
◆ チェックシートは“作ること”より“運用”が本質
ミーティングではスタッフ全員でチェックシートを見直し、
- 必要項目の追加
- ステップ化(できるようになるための段階)
- 期日の設定
- 最終見極めは院長先生が行う日程を決める
という形まで整えました。
チェックシートは、配布した時点がスタートではありません。
「使い方の設計」「運用の流れ」「見極めの仕組み」
これらを整えて初めて、教育ツールとしての価値が生まれます。
ディー・プラス・エス株式会社では、事務長代行として ミーティングの進行や教育体制の再構築も伴走 していますが、今回のケースはその必要性が如実に表れていました。
◆ 院長が“今気づけてよかった”と感じられた時間
院長先生はミーティングを通して、
「今のままで問題ない」と思っていた裏側に、
実は多くの課題が潜んでいたことを再認識されていました。
今回のミーティングで、
- 現場の本音
- 業務の停滞ポイント
- 教育のつまずき
- 連携不足の原因
これらが明確になり、
院長先生は深いため息をつきながらも
「今日やってよかった」
とお話しされていました。
◆ 次の一歩:職種横断型ミーティングへ
次回は歯科助手も含めたミーティングを実施予定です。
職種をまたいだ共有は、
- 情報の流れ
- 患者体験の質
- 医院全体の統一感
すべてを押し上げます。
◆ まとめ:教育は“場当たり的”では育たない
今回の事例から改めて見えたことは、
- 教育は自然発生しない
- 現場任せでは方向性がバラバラになる
- 院長が把握していない運用は、必ずどこかで歪みが生じる
- ミーティングは問題解決の第一歩
- チェックシートは「運用設計」が命
ということです。
ディー・プラス・エス株式会社は、
歯科事務長代行として、院内の課題発見から改善、ミーティング取りまとめ、教育体制の整理まで伴走いたします。
「スタッフが育たない」「同じミスが続く」「教育がうまくいかない」
そんな違和感があれば、ぜひ一度ご相談ください。