「うちは院内恋愛禁止です」


そう言っていたはずなのに、気づけば勤務医と衛生士、受付と勤務医が付き合ってる!しかも3組!

これは、私が過去に勤務していた歯科医院で実際に起きた出来事です。
最初は隠れていたはずの関係も、次第に「休みが一緒」「彼女をかばうような言動」などで周囲が気づき始め、職場に変な空気が流れ出しました。

「なんであの子にだけ優しいの?」
「私には塩対応なのに」
「あの子、先生と付き合ってるって知らなかったから愚痴言っちゃった…全部筒抜けだった!」

こうして、不満や疑念が溜まり、気づけば派閥ができてしまっていたのです。
狭い空間で長時間働く歯科医院では、人間関係の変化はすぐに院内の空気に影響を与えます。
そして恋人関係が終わった時、どちらかが辞めざるを得ない状況になるケースも少なくありません。

恋愛自体は悪いことではありません。むしろ自然なことです。
ただ、それが職場内で起きると、他のスタッフとの関係や職場全体の雰囲気に影響を及ぼす可能性があるのです。


■ 現実的な対策としておすすめなのは…

恋愛そのものを否定するのではなく、「周囲への配慮ができているか」を重視する姿勢
 → イチャイチャや露骨な贔屓はNG。スタッフみんなが働きやすい空気感を大切にする。

院長やマネージャーが、スタッフ全体の関係性に目を配っているという雰囲気をつくる
 → 「人間関係も含めて見守ってくれている」と思える職場では、余計な派閥や不満が起きにくくなります。

定期的な面談で「人間関係で困っていないか?」とヒアリングする習慣を持つ
 → 恋愛に限らず、ちょっとしたトラブルや違和感を早期にキャッチしやすくなります。


恋愛に関するルールを明文化するのは、実際には難しい面があります。
ですが、「スタッフ全員が気持ちよく働ける職場にしたい」という共通意識を持つことは可能です。

スタッフ教育の一環として、日々の会話や面談を通じて「職場での人間関係の築き方」を意識づけること。
これが、院内トラブルや離職を防ぐための大きな一歩になります。