~“歯科医院の顔”である受付が変われば、医院の印象が変わる~

歯科医院にとって受付スタッフは、まさに“医院の顔”です。
初めて電話をかけてきた患者さんが出会うのは、受付スタッフの「声」です。そして来院時に最初に対面するのも、受付です。

だからこそ、受付の対応ひとつで「この歯科医院は安心できそう」と思っていただけるかどうかが決まります。

しかし現場では、「電話対応が十分ではない」「受付の言葉遣いが気になる」といった課題もよく聞かれます。
今回は、受付対応の見直しポイントについてお伝えします。


1. 電話対応は“最初の診療”だと考える

患者さんが初めて医院に電話をかけるとき、気持ちは不安でいっぱいです。
「この痛み、診てもらえるのかな?」「予約って取りづらいのかな?」と、さまざまな思いを抱えています。

だからこそ、
・声のトーン
・話すスピード
・言葉遣い
といった“最初の印象”が大切です。

たとえば――
NG例)「はい、○○歯科です」
→ぶっきらぼうに聞こえる可能性も。

改善例)「お電話ありがとうございます。○○歯科でございます」
→丁寧で安心感がある。

院長先生が直接聞ける機会が少ない「電話対応」こそ、モニタリングやロールプレイでの指導が欠かせません。


2. 「笑顔」が伝わる受付応対とは?

受付は、患者さんの緊張を和らげる重要なポジションです。
とくに初診の患者さんは「怖い」「痛い」など、マイナスなイメージを持っていることもあります。

その場を和らげるのが、笑顔・アイコンタクト・あいさつ
これはマニュアルではなく、“医院の文化”として根付かせていく必要があります。

✅ 簡単なチェックリスト

  • 目を見てあいさつしているか?
  • 患者さんより先に声をかけているか?
  • わからないことを聞かれたときに、「少々お待ちください」と丁寧に対応しているか?

3. 説明の質が、信頼をつくる

保険証の説明や問診票の案内など、受付が担う「説明」は多岐にわたります。
ここが不十分だと、「なんか感じが悪かった」「説明が雑だった」という印象を与えかねません。

たとえば問診票の説明をするときに、
「ご記入お願いします」とだけ伝えるより、
「お体の状態を詳しくお伺いし、診療に役立てますので、なるべく詳しくご記入ください」と伝えると、納得感も違ってきます。


4. 受付スタッフへの教育を“習慣化”する

医院によっては、「入職時に教えただけ」「定期的な振り返りがない」というケースもあります。
しかし、受付は日々の業務の中で磨かれていくもの。定期的なロールプレイやフィードバックの時間を確保することが大切です。

また、医院全体で「接遇を大事にする」という共通認識があれば、受付任せにせずチームで支える雰囲気もつくれます。


▼まとめ

患者さんにとっての“歯科医院の第一印象”は、受付で決まります。
電話対応、あいさつ、説明力―。どれも小さなことですが、積み重ねが信頼につながり、紹介やリピート率にも直結します

「受付は誰でもできる仕事」ではなく、“医院の価値を高める大切な仕事”として見直してみてはいかがでしょうか。