「平日の予約が虫食い状態で空いてしまう」
「土曜日ばかりに予約が集中して、平日がなかなか埋まらない」
こうしたご相談を、院長先生から受けることは少なくありません。
実は、そんな時に効果的なのが、治療途中や定期検診のタイミングを逃してしまった患者さんへ、“ご様子伺いの電話”をすることです。
■ それってクレームにつながらないの?
もちろん、全ての患者さんに電話をすれば良いというわけではありません。
中には、何かしらの理由があって来院されなくなった方もいらっしゃるでしょう。
「理由を掘り起こしてクレームにつながったら…」と不安になる院長先生のご意見ももっともです。
でも実際には、「なんとなく行かなくなった」「予約のタイミングを逃してしまった」
そんな軽い理由で足が遠のいてしまっている患者さんもたくさんいるのです。
このような方々には、丁寧で気遣いのある声かけをすることで、自然と予約につながるケースが多くあります。
■ 言い方ひとつで印象は変わる
電話で大切なのは、「なぜ来ないのか?」と詰め寄るのではなく、“ご様子を伺う”という姿勢です。
例えば…
- 入れ歯を入れた患者さんなら:「その後、入れ歯の具合はいかがでしょうか?」
- 抜歯・補綴の処置をした方なら:「補綴した部分に違和感などありませんか?」
- 衛生士がP処をしていた患者さんには:「その後の歯茎の状態はいかがでしょうか?」
こういった声かけであれば、患者さんも嫌な気持ちにならず、「気にかけてもらえていた」と好印象を持っていただけることが多いです。
■ 電話する前にやるべき準備
ただし、いきなりスタッフに「電話しておいて」と伝えるのはNG。
何をどのように話すべきか分からず、スタッフが戸惑ってしまいます。
まずはカルテを一緒に確認しながら、
- どんな治療をしていたか
- 気をつけるべき患者さんではないか
- 電話をしても良い状態かどうか
などを共有し、言い方の工夫や気遣いポイントについても話し合っておくと、スタッフも安心してフォローに取り組むことができます。
これは、小規模の歯科医院でも十分に活用できる手法です。
スタッフが少ないからこそ、丁寧な連携と事前準備で効果が出やすいのです。
■「ここに通いたい」と思ってもらえるために
このような取り組みは、単に予約を埋める手段ではなく、患者さんとの信頼関係を築き直すきっかけにもなります。
「この医院はちゃんと見てくれているんだ」
「また行ってみようかな」
そう感じてもらえれば、今後の通院にもつながります。
なお、当社のブログでは、患者さんが「ここに通いたい」と感じる歯科医院の特徴についてもご紹介しています。ぜひこちらも合わせてご覧ください。