歯科医院のホームページ作成で気を付けるべき医療広告ガイドライン
1. 医療広告ガイドラインとは?
医療広告ガイドラインは、医療機関の広告が誤解を招いたり、患者に不適切な影響を与えたりしないように定められたルールです。歯科医院のホームページもこのガイドラインの対象となり、違反すると指導や罰則の対象となる可能性があります。適切なホームページを作成するために、以下のポイントに注意しましょう。
2. 禁止されている広告表現
歯科医院のホームページでは、誇大広告や誤解を招く表現は禁止されています。たとえば、「絶対に治る」「日本一の歯科医院」など、根拠のない優位性をアピールする表現はNGです。また、患者の体験談を掲載することもできません。たとえ良い評判であっても、客観的な証拠がない情報は誤解を招く可能性があるため、慎重な運用が求められます。
治療前後のビフォーアフター画像も原則禁止されています。例外的に許可される場合もありますが、その際は治療のリスクや副作用をしっかりと明記する必要があります。また、料金表示についても注意が必要で、「今なら半額!」などの誇張した表現は使用できません。特に自由診療の場合は、正確な費用と治療内容を明確に記載することが求められます。
3. ホームページに記載できる内容
違反を避けつつ、正しく情報を伝えるためには、必要な情報を適切に掲載することが重要です。
まず、医院名、所在地、連絡先、診療時間、休診日といった基本情報は必ず記載しましょう。院長や勤務する歯科医師の氏名や経歴、専門資格(学会認定のものに限る)も明示できます。
治療内容については、一般歯科、矯正歯科、インプラントなどの診療科目を正確に記載し、治療方法や使用する機器の説明も可能ですが、過度に強調しないよう注意が必要です。特に自由診療の場合は、具体的な料金とリスク・副作用の説明を明記しなければなりません。
また、患者がスムーズに予約できるように、予約方法(電話やWEB予約システム)や、初診時の流れ、必要な持ち物なども記載するとよいでしょう。
4. 違反するとどうなる?
医療広告ガイドラインに違反すると、厚生労働省や保健所から指導を受けることがあります。軽度の違反であれば是正指導のみで済むこともありますが、悪質な場合は6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることもあります。特に自由診療を扱う歯科医院は、広告内容に十分な注意を払う必要があります。
5. まとめ
歯科医院のホームページは、患者にとって重要な情報源ですが、医療広告ガイドラインを遵守することが必要です。誇大広告を避け、正確な情報をわかりやすく伝えることで、信頼性の高いホームページを作成しましょう。