歯科医院の採用がうまくいかない理由は、条件や魅力ではなく「タイミング」にあることも少なくありません。「求人を出しているのに、反応がない」 歯科医院の院長先生から、私たちディー・プラス・エス株式会社が最も多く耳にする言葉の一つです。

条件は悪くない。写真も用意した。原稿もそれなりに整えている。 それでも応募が来ない——。

その原因は、内容ではなく“タイミング”にあるかもしれません。

今回のコラムでは、添付資料「属性別求職者の年間動向」をもとに、 歯科医院の採用で見落とされがちな

  • 求職者は「いつ」動くのか
  • 属性によって「動く理由」がどう違うのか

を整理し、小規模歯科医院でも実践できる求人の考え方をお伝えします。


求職者は一年中、同じように動いているわけではない

資料を俯瞰してまず見えてくるのは、 求職者の動きは決して均一ではない、という事実です。

  • 学生
  • 主婦(夫)
  • フリーター
  • 正社員

それぞれが、学校行事・家庭事情・ボーナス・決算期といった 生活リズムに強く影響されながら、 「仕事を探そう」と考えるタイミングが大きく異なります。

つまり——

どんなに良い求人でも、 探していない時期の人には届かない

ということです。


歯科医院で多い3つの採用ターゲットと“動く時期”

① 歯科助手・受付(主婦層)

主婦(夫)層の動きは、 子どもの学期・長期休み・新生活に大きく左右されます。

  • 4〜5月:新学期が落ち着き「働ける時間」を探し始める
  • 9〜10月:夏休み終了後、再び仕事探しが活発化
  • 年末年始・春休み:家庭都合でシフト制限が増え、動きは鈍化

👉 この層には

  • 「扶養内OK」
  • 「急な休みも相談しやすい」
  • 「家庭優先を理解する職場」

といった安心感の訴求が、時期とセットで効いてきます。


② 学生アルバイト(歯科助手・受付補助)

学生は非常に分かりやすく、 長期休み前後が最大のチャンスです。

  • 3月:春休み・新学期前のバイト探し
  • 7〜8月:夏休み短期・長期バイト需要
  • 10月:授業に慣れてからの再始動

逆に、

  • 試験期間
  • 卒業・受験シーズン

は動きが鈍くなります。

👉 学生向け求人では

  • 「週◯日〜OK」
  • 「テスト期間配慮」
  • 「初バイト歓迎」

など、始めやすさを明確にすることが重要です。


③ 歯科衛生士・正社員層

正社員層は、 ボーナスと年度切り替えが最大の分岐点です。

  • 6〜7月:夏のボーナス後
  • 12〜1月:冬のボーナス後
  • 3〜4月:年度末・新年度

この時期は

  • 今の職場への不満
  • キャリアの見直し
  • 成長機会への期待

が一気に表面化します。

👉 この層には

  • 教育体制
  • 診療スタイル
  • 将来のビジョン

といった、「この医院で働く意味」を伝える求人が求められます。


「とりあえず出す求人」が失敗しやすい理由

よくあるのが、

人が辞めたから、急いで求人を出す

というケースです。

しかし、

  • 動いている求職者が少ない時期
  • ターゲットとズレた月

に出してしまうと、

「やっぱりうちは応募が来ない」

という誤った結論に陥りがちです。

これは医院の魅力の問題ではなく、 設計の問題であることがほとんどです。


ディー・プラス・エスが大切にしている視点

私たちは、

  • どの職種を
  • 誰に向けて
  • いつ出すのか

を一緒に整理するところから採用支援を始めます。


まとめ:採用は“運”ではなく“設計”

採用は、

  • お金をかければ解決するものでも
  • 気合で乗り切れるものでもありません

求職者の動きを知り、 タイミングとメッセージを合わせること

それが、 小規模歯科医院でも無理なく続けられる採用の第一歩です。

「なぜ今、応募が来ないのか」 その答えは、求人票の外側にあるのかもしれません。

—— ディー・プラス・エス株式会社