◆ モチベーションの高いスタッフがいる医院の強み
歯科医院を訪問していると、どの医院にも一人は「モチベーションの高いスタッフ」がいると感じます。
私がそう感じるスタッフは、院長先生の力になりたいという思いを持ち、与えられた仕事をこなすだけでなく、
「こうすれば医院のためになるかもしれない」と自ら考えて動ける人です。
こうしたスタッフがいる医院は、雰囲気がよく、患者さんからの信頼も厚いという共通点があります。
院長先生がすべてを見て、指示を出すのは大変です。だからこそ、自主的に行動してくれるスタッフの存在はとても貴重です。
◆ 燃え尽きを防ぐには「気づき」と「感謝」が大切
ただし、そんな前向きなスタッフほど、頑張りすぎて燃え尽きてしまうこともあります。
努力を見逃されたり、感謝の言葉がなかったりすると、
「私は必要とされていないのかも」
と感じてしまうのです。
そうならないためにも、日頃から「ありがとう」と伝えたり、新たな役割を任せたりすることが大切です。
それにより、スタッフはさらに力を発揮してくれるようになります。
モチベーションの高いスタッフが自然と育つ医院には、院長とスタッフの間に信頼関係があります。
◆ モチベーションが下がるときに起きていること
一方で、今まで意欲的だったスタッフが、ある日突然不平や不満を口にするようになることもあります。
それは、院長先生への信頼が揺らぎ、「もうついていけない」と感じてしまったときです。
たとえば、新人スタッフにばかり目が向けられたり、特別扱いされたりすると、
既存のスタッフは「私はもう評価されていない」と感じてしまいます。
それまで大切にしてきた価値観が否定されたように思えるのかもしれません。
こういった事態を防ぐには、定期的な「対話の場」面談の時間を持つことが有効です。
院長の想いや考えを伝えることで、「自分はここで必要とされている」と実感できます。
人は、必要とされることで頑張れるのです。
医院のために尽くしてくれる大切なスタッフ。
その存在を認め、信頼関係を育むことで、医院全体の雰囲気も安定し、患者さんにも良い影響を与えます。
頑張るスタッフがもっと力を発揮できるよう、これからも医院づくりをサポートしていきたいと感じた訪問でした。